「重大な法違反を犯した」朴大統領罷免 暗殺された父と同じく任期全うできず(西日本新聞)

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 韓国の憲法裁判所は10日、国会に弾劾訴追された朴槿恵(パククネ)大統領について、親友の崔順実(チェスンシル)被告による国政介入を許し「重大な法違反を犯した」として、裁判官8人全員の賛成で罷免を決定した。大統領の罷免は韓国憲政史上初めて。朴氏は即時失職し、60日以内に次期大統領選が実施される。5月9日投開票が有力視されている。大統領の不起訴特権を失った朴氏は今後、収賄容疑などで逮捕、起訴される可能性がある。

 昨年10月末に表面化した一連の疑惑は、大統領失職という前代未聞の事態に発展した。朴氏は1979年に暗殺された父、朴正煕(パクチョンヒ)大統領(当時)と同じく任期を全うできなかった。

 憲法裁の李貞美(イジョンミ)所長代行は、崔被告側がロッテなどの大企業から資金を集めたことについて「大統領の権限と地位を利用した」と指摘。朴氏が崔被告による私的な利益追求に関与、支援したと認定した。崔被告の国政介入については「憲法が規定する公職者としての倫理に違反する」と断じた。国政介入の事実を隠蔽(いんぺい)し、捜査に非協力的だった朴氏の姿勢も批判した。

憲法・法律違反13件のうち4つに絞って審理

 一方、旅客船セウォル号沈没事故当日の朴氏の対応については、弾劾事由に当たらないとした。

 朴氏は午後にもコメントを公表するとみられる。

 憲法裁は、国会が弾劾事由として指摘した憲法・法律違反13件のうち、(1)崔被告に機密資料を渡すなどして国政介入を許した疑い(2)大手企業に財団への資金拠出を強制した職権乱用の疑い(3)サムスングループからの収賄の疑い(4)セウォル号沈没事故当時の対応-に絞って審理。大統領の職務行為を規定した憲法に照らし、重大な違反があったかが焦点だった。

 朴氏を巡っては、2月末に捜査を終えた特別検察官(特検)が、崔被告と共謀してサムスングループから多額の賄賂を受け取った収賄容疑者として認定した。贈賄の罪などで起訴されたサムスントップ、李在鎔(イジェヨン)被告=サムスン電子副会長=が、自らの経営権を強化するために政権の便宜供与を求め、朴氏と崔被告側に約束分を含めて約430億ウォン(約43億円)の賄賂を贈ったとされる。

 韓国の大統領は内乱罪などを除いて在職中は起訴されないが、罷免決定を受け、特検の捜査を引き継ぐ検察が、容疑を裏付けるために朴氏本人の捜査を本格化させるとみられる。

 次期大統領選には、最大野党「共に民主党」の文在寅(ムンジェイン)前代表や、第2野党「国民の党」の安哲秀(アンチョルス)前代表が立候補を検討している。

=2017/03/10付 西日本新聞夕刊=

西日本新聞社




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