「断固やめる必要ある」習氏 中国“虚偽統計”防止に躍起 遼寧省の水増しに危機感(西日本新聞)

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 中国の全国人民代表大会(全人代=国会)で、中国の公式統計の信用性が話題になっている。1月に財政統計の捏造(ねつぞう)が表面化した遼寧省の会議では、出席した習近平国家主席が厳しく批判する場面もあった。国際的な信用にも響くだけに、指導部は統計の是正に躍起になっている。

 「一部の幹部が昇進のために、経済規律に背いて数字をいじった」。中国メディアによると、遼寧省トップの李希・共産党委員会書記は5日、前任書記の時代に統計の捏造があったことを記者団に認めた。

 捏造が判明したのは2011~14年の財政統計。7日の遼寧省代表団の会議では、歳入160万元(約2600万円)を2900万元(約4億7千万円)、立地企業281社を1600社以上と、水増しして計上していた省内の地方政府のケースが報告された。国営通信、新華社によると、習氏は「この風潮を増長させてはいけない。断固やめる必要がある」と指示した。

 地方幹部の出世意欲に加え、上層部からの目標達成圧力、一党統治体制のチェック機能不足が背景として指摘される。習指導部は17年に貧困層1千万人減少という数値目標を掲げ、地方に大号令をかけたばかり。人事が行われる党大会を秋に控え、競争意識がさらに捏造を生む可能性がある。

 指導部も危機感を抱いているようだ。李克強首相は5日の政府活動報告で、脱貧困政策に関し「成果の虚偽報告や水増しなどを厳しく取り締まる」とわざわざ表明。「大衆から認められ、歴史の検証に耐えうるようにする」と言い切った。

 中国メディアの報道によると、全国の31省市自治区政府が公表した16年の域内総生産(GDP)の累計額は、中国国家統計局の全国発表値を2兆7559億元(約45兆円)も上回っていた。水増しが各地で常態化している可能性がある。

=2017/03/11付 西日本新聞朝刊=

西日本新聞社




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