米「仲介」関係国は慎重 ASEAN南シナ海問題 – 東京新聞

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 【マニラ=北川成史】南シナ海問題を巡り、十三日に開かれた中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)の首脳会議で「行動規範」の内容について協議が始まる見通しとなり、平和的解決を探る動きは保たれた。ただ、規範が実効性を持つかどうかはまだ見えず、今後の協議に委ねられる。トランプ米大統領は「仲介役」への意欲を示したが、東南アジア各国は米国の介入を歓迎しながらも、影響力を増す中国との全面的な衝突を避けたいのが本音だ。

 南シナ海問題で、ASEANと中国は二〇〇二年、現状変更の自制を盛り込んだ「行動宣言」を結んだ。だが、努力目標に近く、その後も中国が人工島造成などを続けたため、ASEANは法的拘束力のある行動規範を模索していた。

 一方、トランプ氏は十二日、ベトナムのチャン・ダイ・クアン国家主席と会談し、南シナ海問題について「仲裁や仲介が必要ならいつでも知らせてほしい」と表明した。

 だが、トランプ氏の提案に、関係国は慎重な姿勢を見せる。クアン氏は会談後の共同記者会見で「国際法に従って、平和的な交渉で問題を解決するのがわれわれの政策だ」と原則論を強調した。フィリピンのカエタノ外相は十二日、記者団の前で「とても親切で寛大な提案だ」とトランプ氏を持ち上げつつ、「一つの国ですぐに答えられる話ではない」とくぎを刺した。

 フィリピンはアキノ前政権時代、南シナ海における中国の主権の主張は国連海洋法条約違反だとして、オランダ・ハーグの仲裁裁判所に申し立てた。しかし、中国に融和的なドゥテルテ政権は、中国の主張を否定した昨年七月の仲裁裁判所の判断を棚上げし、その見返りに経済援助を取り付けている。

 ドゥテルテ大統領は十二日、南シナ海問題について「触れずにおくのがいい」と積極的には取り上げない態度を示し、十三日のトランプ氏との会談でも話題にしなかった。米国が「仲介役」として今後、南シナ海問題にどのように関わるかは不透明だ。

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