[社説]文化放送のキム・チャンギョム社長解任、「公営放送正常化」が始動した(ハンギョレ新聞)

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 文化放送(MBC)のキム・チャンギョム社長が13日、ついに解任された。社長になって8カ月余り、全国言論労組文化放送本部がストライキに入って71日ぶりだ。労組は15日にストライキを中断することを決め、業務復帰の準備に入った。9年余りで放送正常化の転機を迎えることになったが、その間の解雇者といわゆる“島流し”勤務者、労組員が被った苦難を考えれば、時既に遅しという表現すら不十分だ。長期にわたり正常化を待ち望んできた視聴者と国民に、公正放送で報いる責任もそれだけ大きくなった。

 墜落したニュース視聴率と信頼度が物語るように、文化放送が李明博(イ・ミョンバク)-朴槿恵(パク・クネ)政権の9年間に、公営放送という言葉が面目を失うほど凄惨に壊れたのは周知の事実だ。大株主の放送文化振興会(放文振)が、キム社長を解任した主な理由も、彼が放送の公正性・公益性を傷つけて労組を弾圧したことで結局国民の信頼を失ってしまったということだ。

 キム・チャンギョム氏は、李明博政権末期の2011年2月から政治部長-報道局長-報道本部長を経て政権に偏向的な報道を主導したという批判を受けた。報道局長時期には、幹部に労組からの脱退を勧め、写真記者の指向を分析した「文化放送版ブラックリスト」を作らせたという疑惑を買った。彼は放文振に出した釈明書でも、労組のストライキを現政権が煽ったなど無責任な主張をならべた。雇用労働部から彼の不当労働行為事件を任された検察には、二度と不当人事で公正放送を弾圧する旧時代的なふるまいが再発しないよう、厳重に捜査することを望む。

 文化放送の墜落は、李明博政権の序盤期に遡る。国家情報院が2010年3月に作成した「MBC正常化戦略および推進策」という文書は、御用経営陣を前面に出した政権の放送掌握シナリオがそのままに執行されたことをよく示している。1段階で“左偏向”幹部と“不公正”番組を退出させ、2段階で労組を無力化し、3段階では所有構造を改編するというシナリオだ。

 キム・ジェチョル当時社長の逮捕状は棄却されたが、彼に適用された疑惑事実は政権の文化放送掌握シナリオが2段階までそのまま執行されたことを物語る。チェ・スンホ監督の映画『共犯者たち』は、キム・ジェチョル-アン・グァンハン-キム・チャンギョムにつながる文化放送経営陣の醜い素顔を赤裸々に見せた。彼らは、公正放送を要求する記者、ディレクター(PD)、アナウンサーなど組合員を、政権の意に応じて“根拠なく”解雇し、ドラマセット場、スケート場を管理しろとして追い出した。多くの解雇や不当人事が裁判所で覆されたのは当然の結果だ。

 今こそ文化放送を公営放送らしく本来の姿に戻すことが重要だ。「荒れ地から新たに始めるのはとても大変なこと」というイ・ヨンマ記者の言葉のように、構成員が知恵を集めなければならない。社長選任をはじめとする新体制の構築を急ぐと同時に、この間の内部の傷をしっかり癒やし、新たな芽吹きを成し遂げなければならない。それが崩れた国民の信頼を回復する道でもある。

 まだ解決の兆しが見えない韓国放送(KBS)も、コ・デヨン社長の自主的辞退で早く正常化の道を開かなければならない。究極的には放送掌握論議に終止符を打ち、公営放送の公正性と中立性を担保できる制度を用意することが絶対に必要だ。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr)

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