(朝鮮日報日本語版) 亡命北朝鮮兵の寄生虫感染公表は「人権侵害」?(朝鮮日報日本語版)

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 亜洲大学病院重症外傷センター(京畿道水原市)のイ・グクチョン教授は、「亡命した北朝鮮兵士の体に寄生虫がいることを15日の記者会見で公表したのは患者の人権侵害だ」と指摘されたことについて、「(懸命に患者を救おうと処置した)医師として恥ずかしく思う」と22日の記者会見で述べた。

 同教授は15日の記者会見で、「亡命した北朝鮮兵士の腸に寄生虫が数十匹いるため合併症が懸念される」と語った。これについて、革新系野党「正義党」の金鍾大(キム・ジョンデ)議員らはソーシャル・メディアを通じて「寄生虫・ふん便・胃の中のトウモロコシのことまで公表して北朝鮮兵士の人権を侵害した」と、医療法違反の可能性に言及した。

 同教授は「言葉が言葉を生み、生まれた言葉が行動につながり、言葉の祭りになっている状況だ。医師は患者に関して(むやみに話すほど)簡単には考えていない。もし、このような問題を話さないままで、問題が起こったらどうなるのか」と問い返した。手術で患者の腹部を開いた時、感染した血などが医療スタッフにはねたのに、B型肝炎であることも知らずに血が付いたまま処置したらどうなるのか、これをもって医師が人権侵害したと言われたら悔しくて憤りを感じるということだ。

 同教授は「外科手術の教科書には『寄生虫がいる場合、小腸の縫合状態維持が手術結果に決定的な影響を与える』と書かれている。(2011年にソマリアの海賊に撃たれた)石海均(ソク・ヘギュン)船長事件の時も『知る権利』の観点から詳細な治療過程をメディアに公表した通り、今回も(患者の状態を公表したのは)そうした脈絡だった」と説明した。その上で、「北朝鮮兵士である患者の人権を守る最も重要な方法は『命を救うこと』だと思う。『人権を考えろ』というなら、そのような誠意の100分の1でも(医療現場の第一線に立つ)私たちの仕事の基本的価値に関心を持ってほしい」と理解を求めた。

 同教授は重症外傷センターに対する政府の支援不足やインフラ不備についても苦言を呈した。教授は「重症外傷センターは現在100床だが、死と闘っている患者は150人にも上る。きょうも集中治療室がいっぱいで患者を受け入れられない。救急治療室に来る患者が適切な治療を受けられないほど外傷医療の人材や施設は不足している」と訴えた。

 正義党ホームページの党員掲示板には、イ・グクチョン教授に対する金鍾大議員の今回の発言に抗議する書き込みが相次いで寄せられている。同議員は22日、ラジオ番組に出演し、「私がイ・グクチョン教授を攻撃したというのはひどい誤解だ」と述べた上で、あおるような報道や軍当局の過度な医療行為介入などに警鐘を鳴らそうとした発言だったと釈明した。

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