粛清の陰で…正恩氏が妹大抜擢の「シスコン人事」 労働党行事で最前列に着席(夕刊フジ)

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 北朝鮮の無慈悲な独裁者、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が、「シスコン人事」で妹の与正(ヨジョン)氏を大抜擢(ばってき)している。今月21日の党の行事では、ナンバー2の幹部らとともに会場最前列に座る与正氏の姿が確認された。幹部を次々と粛清・更迭する正恩政権にあって、寵愛を集める妹がキーパーソンの一人となっている。

 韓国紙、東亜日報(日本語版)によると、21日に開かれた「朝鮮労働党細胞委員長大会」で、与正氏が会場ひな壇の最前列に座った。正恩氏から右に5番目の席で、同じ列にはナンバー2とされる崔竜海(チェ・リョンヘ)党副委員長ら幹部が座っていたという。同紙は与正氏について、北朝鮮での序列「10位圏実力者」という分析も出ていると指摘した。

 与正氏は正恩氏の3歳違いの妹で、スイス留学から帰国後に金日成(イルソン)総合大学で学んだ。父の正日(ジョンイル)総書記が死去した2011年末、正恩氏とともに弔問者を迎えた際、初めて妹として公式に姿を現した。

 これまで、正恩氏の視察日程や出席行事を取り仕切ったほか、ガールズバンド「牡丹峰(モランボン)楽団」の公演の演出、正恩氏の妻、李雪主(リ・ソルジュ)氏のファッションも手がけたとされる。

 14年に政権の正当性を内外に伝える党宣伝扇動部の副部長に就任し、今年10月の党中央委員会総会では、政治局員候補に選ばれた。ちなみに、この総会で中央委員候補に抜擢された牡丹峰楽団の玄松月(ヒョン・ソンウォル)団長は、かつて正恩氏の「元恋人説」もあった人物だ。

 妹の重用は正日時代にも見られた。妹の敬姫(ギョンヒ)氏とその夫、張成沢(チャン・ソンテク)氏を重く用い、正日氏の死去後は2人が正恩氏の後見人となった。しかし、張氏は13年に処刑された。

 麗澤大の西岡力客員教授は「正恩氏は、与正氏と崔竜海氏を使って、正日時代の幹部の粛清を始め、自分の権力基盤を作ろうとしているのかもしれない」と指摘する。

 西岡氏が北朝鮮につながる筋から得た情報では、朝鮮人民軍の黄炳瑞(ファン・ビョンソ)総政治局長と、秘密警察、国家保衛省のトップを長く務めた金元弘(キム・ウォンホン)総政治局第1副局長の失脚劇に、崔氏が関係しているという。

 崔氏は、金日成(キム・イルソン)主席の抗日パルチザン(ゲリラ)時代の仲間だった崔賢(チェ・ヒョン)元人民武力部長の息子として知られる。西岡氏は「今は崔竜海氏をはじめ抗日パルチザン一族の子供たちが権力を握っているらしい。与正氏もパルチザンの一族といえ、その抜擢には革命の血統を強めるという意味合いがあるのかもしれない」と話し、こう続けた。

 「中国も含めて厳しい国連安保理制裁に賛成したことで北朝鮮国内には相当動揺が走るだろう。正恩氏は国内を引き締めようとしているのではないか」






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