少女像「保護対象となっていない」韓国の市民団体が批判 日韓合意の破棄訴える 設置から1年(西日本新聞)

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 韓国・釜山市の日本総領事館前の歩道に、従軍慰安婦問題を象徴する少女像が設置されて1年を迎えた昨年12月28日、設置した市民団体などが記者会見した。慰安婦問題を巡る2015年末の日韓合意の破棄を訴えると同時に、同市の条例で少女像が保護対象となっていないことを批判した。

【画像】ブルーシートを掛けられ、在釜山日本総領事館前から撤去される少女像

 会見した団体は「少女像を守る釜山市民行動」。一昨年12月28日に持ち込まれた少女像は、許可を得ていないとして釜山市がいったん撤去したものの、市民の反発を受け容認に転じ、同30日に設置された。日本政府は対抗措置として駐韓大使らを一時帰国させた。

 会見では「元慰安婦の意見を聞かず結ばれた韓日合意は即刻破棄すべきだ」と強調。釜山市議会が昨年6月、少女像を市が管理できる条例案を可決したものの、像は道路法に違反しているとして今も保護対象としていないことから、団体側が徐秉洙(ソビョンス)市長を批判。少女像の積極的な保護を求めた。

 市長は先月、西日本新聞とのインタビューで総領事館前の少女像について「道路法に違反し適切ではない」と言及。その後、韓国メディアとの懇談で「道路法に違反しているのは事実。国民情緒を考慮しなければならず、どう対応すべきか苦心している」と述べた。

 5月には、徴用工問題を象徴する像を少女像の横に設置する計画も労働組合が進めている。

「日本の顔」への設置誤り 移転訴える釜山市民も

 韓国・釜山市の日本総領事館前にある少女像について、移転を提起する韓国人もいる。釜山広域市観光協会の姜錫煥(カンソクファン)副会長(58)。「痛ましい歴史は歴史館などに展示することが望ましい。日本の顔とも言える大使館、領事館前に設置しておいたまま、交流は交流で続けようという韓国側の姿勢は間違っている」と訴える。

 姜さんは「過去の歴史は絶対に忘れてはならない」と強調する一方で、「われわれ世代は、希望のある未来を切り開いていく責務もある」と考え、実名での取材に応じた。

 移転を訴える理由として「韓国側は公館などの品格を維持する国際的なルール(ウィーン条約)を守らなければならない」と指摘。さらに「メディアが主催して公聴会のようなものを開き、論理的に国民の意見を集めるべきだ」と提案した。「設置反対の市民が少なくないにもかかわらず、それが表に出づらい雰囲気の改善が必要だ」とも述べた。

 近年、訪日韓国人客が急増する一方、韓国を訪れる日本人の数は伸び悩んでいる。「韓国側の対応により、韓国に行くことをちゅうちょする日本人が増えている。そのことも重く受け止めるべきだ」と強調した。

 姜さんは釜山市にある物流会社社長。朝鮮王朝時代、同市にあった日本人居留地「倭館」を研究する団体の代表でもある。

西日本新聞社




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