韓国、平昌参加の北に国連制裁抵触する支援の恐れ 過去に多額の資金送金した“前科”も(夕刊フジ)

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 2月に開幕する平昌(ピョンチャン)冬季五輪に参加表明した北朝鮮に対し、韓国・文在寅(ムン・ジェイン)政権が国連制裁に抵触する支援を行う恐れが浮上している。韓国は五輪を通じ、南北関係の改善を目指しているが、過去には南北首脳会談実現の見返りとして、北朝鮮に多額の資金を送金した“前科”もある。「核・ミサイル開発」に狂奔する金正恩(キム・ジョンウン)政権への支援は、世界の安全保障を危機に陥れる。ドナルド・トランプ米政権は、韓国への監視を強めそうだ。 

 「北朝鮮のオリンピック参加によって国連安全保障理事会の制裁が破られないよう、米国は韓国政府の当局者と緊密に協議を行うだろう」

 米国務省のヘザー・ナウアート報道官は9日(米国時間)、声明でこう述べ、韓国を牽制(けんせい)した。こんな声明が出されるほど、米国の韓国への警戒心・不信感は強い。

 板門店(パンムンジョム)で9日に行われた南北閣僚級会談を経て、北朝鮮は平昌五輪への参加を表明した。参加自体に問題はないが、大会を通じて、韓国が国連制裁に抵触する対北支援を行う懸念がある。現に、南北閣僚級会談の共同報道文には、以下の一文がある。

 《北側は平昌冬季五輪に高官級代表団と民族オリンピック委員会代表団、選手団、応援団、芸術団、観戦団、テコンドー演武団、記者団を派遣し、南側は必要な便宜を保障することにした》

 すでに、北朝鮮への支援を決めたかのような内容ではないか。実は、北朝鮮選手団などの五輪滞在費を支援することが、「国連安保理の制裁決議に違反している」との指摘がある。

 朝鮮日報(日本語版)は11日、《北朝鮮の平昌五輪滞在費、船舶・航空機提供は制裁違反》という見出しの記事を報じた。

 記事によると、過去に北朝鮮が韓国に代表団を送る際、滞在費などの名目で韓国側に現金を要求してきたが、大量の現金を提供する行為は国連安保理制裁で禁じられている。選手団の移動で韓国が専用機や船舶を提供するのも、制裁違反の可能性が高い、との内容だ。

 さらに問題となりそうなのが、北朝鮮が平昌五輪に派遣する予定の高位級の代表団だ。

 北朝鮮のナンバー2とされる崔竜海(チェ・リョンヘ)朝鮮労働党副委員長の可能性が高いとみられているが、同氏は韓国による独自制裁の対象になっている。朝鮮日報によると、韓国政府は「旅行禁止措置ではないので、来るだけなら問題はない」という立場だが、「来韓の事実だけで制裁緩和のシンボルになりかねないとの懸念がある」と伝えた。

 高位級の代表団では、北朝鮮の最高指導者、金正恩朝鮮労働党委員長の妹、与正(ヨジョン)氏の名前も取り沙汰されている。だが、与正氏は昨年1月、米財務省の制裁対象となった。与正氏の韓国入国を認めれば、韓国への不信感を募らせている米国の怒りに火をつける恐れもある。

 「従北」とされる文政権はこれまでも、北朝鮮を利する政策を進めてきた。昨年9月の日米韓首脳会談直前、文政権は北朝鮮に800万ドル(約8億9000万円)相当の人道支援目的の拠出を決定し、トランプ大統領や安倍晋三首相からたしなめられた。

 文氏が、正恩氏との南北首脳会談開催に意欲的なのも気がかりだ。

 同じ左派の金大中(キム・デジュン)政権時代、南北首脳会談(2000年)前に、韓国の現代グループが北朝鮮に5億ドル(約560億円)を送金し、うち1億ドルが会談実現の対価として、韓国政府が支払ったことが分かっている。また、過ちを繰り返すのか。

 米国政治に詳しい福井県立大学の島田洋一教授は「金大中政権と文政権は同じ体質だ。北朝鮮は裏で、『平昌五輪』を人質のようにして、韓国に不正送金を要求することも考えられる。米国でも、金大中政権時代の不正送金が繰り返されないよう『財務当局が文政権への監視を強める方針だ』という報道がみられる。米財務省が確実な情報をつかめば、韓国に対して制裁を科す可能性がある」と話した。

 「平和の祭典」が、北朝鮮に利用される可能性もありそうだ。






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