(朝鮮日報日本語版) トランプとGMの挟み撃ちに遭う韓国(朝鮮日報日本語版)

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 トランプ大統領が2日連続で韓国に対す強硬発言に及び、経済的圧力を強めている。トランプ大統領は13日、ホワイトハウスで上下院議員と貿易に関する懇談会を開き、「韓国GM群山工場がデトロイトに戻ってこようとしている。自分が大統領にならなかったら、こんなニュースを聞くことはできなかっただろう」と述べた。群山工場の閉鎖決定が自分の功績であるかのような言いぶりだ。さらに、トランプ大統領は「韓米FTA(自由貿易協定)は災いだ。公正な交渉を行うか破棄する」した上で、「米国ではテレビを作らず、大半は韓国から輸入されるが、これは韓国がダンピングを行ったからだ。韓国製テレビに報復関税を課すべきだ」とも語った。

 トランプ大統領のスケジュールは、11月に行われる米中間選挙に合わされている。支持率低下に直面するトランプ大統領は、通商分野で成果を上げなければ労働者の支持を結集させられない。

 スケジュールに「同盟関係」という単語はない。トランプ大統領は12日、「我々は韓国、中国、日本に対し、(貿易赤字で)巨額のカネを失った」とし、それを「殺人」に例えた。そして、「米国を利用した国の中には同盟国もあるが、貿易では同盟ではない」と指摘した。梨花女子大の崔炳鎰(チェ・ビョンイル)教授は「自国の利益のためには、これまでの外交関係や通商秩序を無視するのがトランプ政権だ」と評した。

 米製造業界はそれを活用している。最近の米国による通商攻勢の特徴は、業界の提訴を受け、政府が調査に着手し、相手国の企業に圧力を加える「チームプレー」の形を取っていることだ。米洗濯機業界のワールプールによる提訴を受け、米政府がサムスン電子、LG電子の洗濯機にセーフガード(緊急輸入制限)を発動し、最高50%の高関税を課したのが代表例だ。

 韓国GMの工場閉鎖問題も米政府と業界のチームプレーで推移するとの見方が有力だ。

 GMをはじめとする米自動車業界は、トランプ大統領の中心的支持基盤だ。ロイター通信は、トランプ大統領がGMの群山工場閉鎖を韓米FTAを攻撃する手段として位置付けていると報じた。米国が韓国が自動車市場で非関税障壁を設けたと主張している。

 安徳根(アン・ドックン)ソウル大教授は「選挙を控え、保護貿易主義のトーンが全体に広がり、さまざまな業種で同時多発的に通商圧力が強まりそうだ。問題は米国の攻勢を防ぐこれといった対策がないことだ」と指摘した。韓国政府は米国の輸入規制を世界貿易機関(WTO)に提訴するとしているが、手続きには3年近く要する。その間、韓国企業は米国の輸入障壁に阻まれ、崖っぷちに追い込まれる。

 米国が主なターゲットである中国を攻撃する過程で、韓国が被害を受けている点も耐えられない。韓国の対米貿易黒字は中国の15分の1だが、米国が韓国から輸入する品目のうち反ダンピングなどの規制を受けたり、規制が検討されていたりする商品の割合は金額ベースで12.2%に達し、中国(10.9%)より高い。

 韓国にとって、トランプ大統領の戦略から脱却する方法もない。トランプ戦略は予測不可能であるように見せ、相手を恐れさせた上で、交渉で優位に立つことだ。梨花女子大の崔源穆(チェ・ウォンモク)教授は「昨年韓米FTAの予備交渉で、政府は『堂々と渡り合った』と成功をアピールするが、トランプ大統領が協定廃棄の可能性に言及し、逆襲に転じると、すぐに主導権を差し出した。最初のボタンから掛け違いがあった」と分析した。

 専門家はGMが韓国政府のジレンマを突いたとみている。韓国政府が血税で支援したとしても、韓国GMが再建できる保証はない。かといって、支援せずに撤退させれば、韓国で30万人の雇用が蒸発してしまう。

 韓国GMに対するけん制もなされていない。2位株主の韓国産業銀行は昨年、韓国GMはにキャッシュフローなどが分かる資料116点の提出を求めたが、受け取ったのは6点のみであり、それも会社紹介と財務諸表など公開された資料ばかりだった。

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